トラック運転手

長距離トラックの運転手という職業

長距離トラックドライバーというと

運転するだけで、そこそこの高収入な仕事とおもわれがちだけれど

その中身は全然違う

 

Contents

長距離トラックの運転手(ドライバー)という職業について

長距離トラックの運転手というのはどういう職業なのか

文字通り、商品や製品、原料などをトラックで長距離輸送を行う業務です

 

ただトラック運転するだけでしょ?

誰にでも出来るし、低学歴のヤツがやる仕事でしょ?

運転するだけの楽な仕事

だと思ってる人が大半なのかな?

一般人から見たら、そう見えるのかもしれないが 実は全然違う。

 

確かに運転する時間が大半なのだが、むしろ積み下ろしの方が大変な仕事だったりもする

現代のトラック輸送の荷物はパレット輸送が多くなりつつあるが

未だに、荷物の手積み手卸しの場合も少なくはない。

あわせて読みたい
一般時が知らない、長距離トラックドライバーの生活とは
一般人が知らない長距離トラックドライバーの生活とは...

続きを見る

パレット輸送

パレット輸送というのは

文字通り、製品がパレットに積んである荷物のことで

一般的な大型トラック(最大積載量13t~15t)の場合だと、パレットの規格によって違いがあるが

概ね16パレット載せれる場合が多い

パレット輸送に関して言えば、積み卸し作業はフォークリフトなので最悪自主荷役だとしても、大した作業ではない

(自主荷役の場合、荷役事故に気を付けなければならないが)

 

手積み手卸し(バラ荷物)

昔ながらで荷物の手積み手卸し

 

例えば、肥料やドッグフードの場合

紙袋で一般的に1袋20kgとか15kgとかが多い

 

それをおおよそ650袋で総重量13tになる(1袋20kgの場合)

なのでトラックの最大積載量に合わせて670袋とか680袋とかを積み卸しするのだが

 

肉体労働であり、とてつもなく重労働である

(そんなことないというドライバーもいるが、そういう人は感覚が麻痺しているとしか自分には思えない)

 

実際に誰がどう考えても重労働な訳で、汗だくになり腰も痛くなる

 

本業である運転という仕事

パレット輸送は別として、バラ積みで荷物を積んだ場合

肉体的重労働で荷物を積んだ上で10時間(例として熊本から大阪がこれくらい)とかの運転をすることになる訳だけど

 

考えて欲しい、例えば筋トレでもスポーツでもいい

汗だくになってそれをこなした上で、車を10時間とか運転できるだろうか?

おそらく一般人の人はそんなことする事は無いかもしれないが やったとしたらどうだろう?

無理なのは容易に理解できる事だろう。

 

しかし、我々長距離トラックドライバーはそれを毎日行っている

普通に考えたらやってられない職業だろう

あわせて読みたい
長距離トラックドライバーをやっててツライなあとか嫌だなと感じる瞬間

続きを見る

運転手を苦しめる貨物自動車運送事業法と悪質な荷主

貨物自動車運送事業法という法律があって

運転する時間、休憩する時間、休息する時間などが事細かに決められてあり

運転するのも休憩するのも、自分の都合や体調で出来ない

 

例えば、4時間運転したら30分休憩(もしくは2時間ごとに15分の休憩)するとかあるのだけど

4時間運転して30分休憩後再出発してすぐに眠くなるとかも、普通にある

 

結果、眠くもない疲れも感じてないのに休憩をして、眠い状態や疲れた状態で運転することになる

本来、事故や危険を回避するための法律のはずが、これでは本末転倒だろう

 

更に制限は他にもいっぱいあって(私は運行管理者ではないので詳しくはわからないのだが)

1日の運転時間の上限が16時間(休憩時間も含む)で

休息時間が1日一括8時間以上もしくは分割4時間以上でトータル10時間以上(6時間+4時間とか)

 

これに荷物の積み卸しの時間を加算すれば、移動可能時間がだいたい導き出されるわけだが

正直、それを日本の全運送会社がきっちり守った場合

日本の物流はほとんど機能しなくなるのは容易に想像できる

(日本の物流のトラック輸送の割合は実に90%以上である)

 

ほとんどの運転手は法律通り無理なく円滑に仕事が出来るのが理想だし、そうなるべきだと思うのだが

現状、そうなるわけもなく

その負担の殆どが運送会社であったり、更には運転手に圧し掛かってくる

 

無理を強いられ、睡眠時間や自分の時間(命)を削って働いているにもかかわらず

一般の人達からは邪魔な存在とされ、忌み嫌われ

ひとたび事故でも起こそうものならば、巻き込まれたとしても過失の割合が高くなり

下手すれば不本意ながら殺人を犯してしまい、犯罪者となってしまうし

最悪、人生が終わってしまう。

 

運転時間、距離は一般のドライバーの何十倍、何百倍となり 当然、事故リスクも上がってくる

それでいて、労働対価は極めて低く

限りなくハイリスクローリターンの職業なのだ

 

人が休日で遊んでいる時にも働き、休日の人が遊びの行き帰りで渋滞の列を作っている中

仕事でその渋滞にはまる。

 

運転といえば常に気を張り、常に集中しなければならない

つまりは気の休まる暇がほとんどない

 

そして最近は特に荷物待ちの待機中はアイドリングストップが通例である

夏のうだるような暑さの中、車内温度がどれほど高温になるのか 冬の凍てつく寒さの中、車内温度はどれほど低温になるのか

(無駄なアイドリングは別として)

 

アイドリングストップを提唱した、国の役人だかどこぞの偉い人かはわからないが

環境保全を謳い、人命や体調より環境保全を優先するという悪しき風潮もどうにかして欲しい

あわせて読みたい
運送業未経験者が運送会社へ転職する場合の失敗しない会社選びのコツ

続きを見る

 

まとめ

昔は寝る間も惜しんで働いて、収入を上げていた時代もあったのだろうが

寝る間を惜しんだとしても大して収入が増える訳でもなく

そもそも今はそんな時代ではないだろう

 

運送会社や運転手からすれば

荷主都合で待たされたり 荷主都合で積み降しが遅くなったり

道路状況上の都合で時間が掛かったり

多少の法令違反をしないとやっていけない現状なのだが

 

そのほとんどが運送会社や運転手の都合ではなく

運送会社や運転手に何の責任もないが

いつも責任を取らされるのは、運送会社であり運転手だ

 

貨物自動車運送事業法で罰せられるべきは、本来荷主に原因なり要因があって

運送会社や運転手ではないのだ 国土交通省にはもっと本質的に問題を解決してもらいたいと強く思うし

働き方を改革する前に、働かせ方を改革してもらいたいものである

 

話がだいぶそれたが、これが長距離トラックドライバーの実情であり実態だ

 

 

 

そんなオレのプロフィール▼

 

 

  • この記事を書いた人

UK

一年のうち、1ヶ月くらいを東南アジアのどこかで過ごす、低学歴で低所得でデブい中年のおっさん。 ネット上では底辺の職業だといわれる"長距離トラックドライバー"になって十数年。長距離トラックドライバー目線からの運送業について愚痴も含め解説していくブログを立ち上げてみた。

\ Follow Me! /

PLAY NOW

Translate »

© 2024 長距離トラックドライバー3.0

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。